1年間定期的にヨガを練習した結果

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ヨガの練習を始めてから1年以上経ちました。 昔から体を動かすのが好きだったのですが、社会人になってから運動をする頻度が非常に少なくなりました。運動をする機会が有れば、どちらかと言うとダンスかウェイトトレーニングを選び、格好良い体型になりたい気持ちの方が強かったです。

健康に対する意識が180度変わったのは、ある経験がきっかけでした。36才になった自分の体に変化が起き始めたのです。厄年だったのか体調を良く崩すようになり、かかってしまった強い風邪から立ち直れなくなりました。体がかなり弱まり、「後二、三日で良くなら無ければ、入院しないと間違いなく死んでしまう」と本気で思いました。

自分の体を丈夫にしていく努力については別の記事で書く予定ですが、この経験は自分の体がどれほど衰えたのかを実感させてくれ、どれだけ無理をしていたか、どれだけ自分の体とのコネクションを忘れていたかを気づかせてくれました。

ようやく体調が戻った頃、一番最初にやった事が、あまり激しくない運動の動画をYoutubeで検索することでした。「自分の体との繋がりを再発見しないといけないな」と直感的に分かっていたのです。 運動をする度に若い頃簡単に出来た動きが出来なくなった事にショックを受け続けましたが、現実はもう出来ない事を受け止め、これからどうするのかを考え実施する事しかありませんでした。 体は硬く、重く、かつて持っていた動きの自由を失いつつあったけれども、そのおかげで、自分が体の事を忘れ、どれほど「考える事」に取りつかれていたかを実感させてくれました。

当時、コスタリカに住んでいた頃のアシュタンガヨガの先生をふと思い出しました。レッスンもそんなに受けなかったのですが、不思議にその経験が脳裏に焼き付かれました。今思えば、ヨガを本格的にやろうと言う気持ちになったのも、体が衰えたからだけでは無く、プライドやエゴが少し溶けたお陰だと思います。

「答えは、ヨガだ。」と強く思うようになり、Youtubeで「Introduction to Ashtanga」と入力したら、ある動画が 現れました。「ファイトマスターヨガ」と呼ばれる教師の動画です。 彼女の声とリズムは私の波長にとてもマッチしていたので、マスターできるようになるまでこの動画だけで練習をすることにしたのです。 それからすでに1年以上が経過しており、まだマスターしたとは言えませんが、私の人生を大きく変えてくれました。

負けず嫌いで自己開発の思いが強く、学習することに常に焦りを感じていた自分にとって、このたった1つの動画だけで練習し続けると決めたことは、非常に前向きな変化でした。 急がず何も期待せず、一つだけの事をコツコツやり続ける忍耐力を与えてくれました。そして、 成長と言うのは無理に出来る事では無く時間をかける必要があること、 また体を治すのにも長い時間が必要であることも教えてくれました。

この亀のように遅いリズムは、今のせかせかしい生活には無くてはならないものだと要約わかりました。「遅さ」は、強制的に自分自身の足を地につかせてくれます。心と頭にスペースを作り、自分をまっすぐ強く作り上げて行くための強い基盤を作ってくれます。 「遅さ」は自分自身の中に意識を向かせてくれ、自己を目覚めさせてくれます。自分自身と上手くコミュニケーションが出来る言語が自分の中で出来てくるのです。

私には、まだヨガがもたらしてくれたすべての奇跡を外部化する言葉を持っていません。またお気付きのように、英語で書いた記事を上手く日本語に翻訳することも出来ません。 しかし一つ言えることが、ヨガは私をより健康にしてくれた事です。精神的に安定させてくれ、全体性とのつながりを感じさせてくれました。 また、手放すことも教えてくれました。 ポーズをしている時に、完璧主義にならず出来ていなければいけないと言う思いを手放せば、上手く行くのです。負けず嫌いな気持ちと思考が現れた時は、どこかで筋肉が緊張してしまい、直ぐにバランスが崩れてしまいます。下手したら、怪我もしてしまいます。

ヨガと瞑想は地球上のすべての人間に教えるべきだと思います。「ヨガは平和と幸福への道である」と昔から良く聞きましたが、それをとても理解できるようになりました。 ヨガが宗教であるから試さないという信念があれば、ヨガと呼ばなければ良いのです(宗教ではありませんが)。 でも一回挑戦してみて、1年間ぐらいは続けて見てください。きっと思いもしなかった奇跡を体験し、その素晴らしさを肌で感じとる事ができるようになると思います。

それでは、美しい一日を。

ナマステ🙏

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